絶チル

 明石薫は夜空に浮いた状態のまま、目をぱちくりさせた。
「あれ? 京介? あれ?」
「やあ、クィーン。いい夜だね」
 二階のベランダから手を振る兵部京介は、彼女の知る兵部少佐とは少し違う。薫は辺りをきょろきょろ ...